蔵の中の椅子展2011
 
 
 

 



 


西川栄明氏 ギャラリートーク

 

20世紀半ば頃、すぐれたデザイナー達により、モダンデザインの花が咲きました。物は機能美という言葉のもと、よりシンプルで機能的になり、ある意味変わることの無い本質的な形を手に入れたかのように思えました。しかしそれ以降、世界的な経済至上主義のもと、形はそのシンプルさを作り易さに変換され、多量生産多量消費の渦の中へと巻き込まれていきます。結果、生活の中で使われている物の形の多くは、使い手のためのものではなく、作り手
や売り手の都合によるものになっているように思えます。ものが生活の中で必要以上にあふれている今、作り手は改めて物の形の役割と責任をしっかりと考えるべき時なのだと思います。そして大量生産大量消費の中で失ってしまった、形の本来のあり方を問い直すことが大切なのだと考えています。形を考える時、何を基準にするべきでしょうか。機能性、美しさ、作り易さ、あるいは自己主張・・・・。いずれにせよ人々の生活の中で使われる物である以上、それは使い手の生活を豊かにするためのものでなくてはならない事には変わりありません。そしてその豊かさとは、決して便利さや、ましてや価格だけで語られるべきではなく、人と物との関係性の豊かさを問うものであるべきではないでしょうか。機能的な形であれ、美しい形であれ、個性的な形であれ、それが使い手の心に触れるものであれば、その形は生活の中で、少なからず大切な役割を担っていると言えるはずです。
今回の展示会では、シンプルなスツールのようなものから、美しく機能的な椅子、さらには個性豊かな椅子などを一同に展示させていただきます。椅子の座るという物理的機能以外の、椅子の造形面にスポットをあて、機能だけでは言い尽くせない、生活の中での形の役割を感じていただける内容になっています。使い手の方にも、作り手の方にもぜひご来場いただき、物の形について改めて考えていただけるきっかけになればと思います。
東町から本町通りで、倉敷ジャズストリートを開催

 

 


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